「また会いたくなる」を創り出すお店:ニューマルコ ②

2回に渡って公開させてもらっている東京・三軒茶屋にお店を構えるニューマルコさん。三軒茶屋、下北沢に居酒屋・食堂を展開する株式会社2TAPSの1つとなる。特にニューマルコは2軒目利用としても人気で、夜遅くまでお客様の絶えないそんなお店だ。

前回はコロナ禍営業中の苦労から、客層の変化。その中でニューマルコはどんなコンセプトを持って、どのように活動してきたかお話していただいた。第二回は実際の取り組みやこれから飲食を楽しみたい、そんな人に向けた想いをお話ししていただいた。

この空間だからこそできること

入店して第一に思うのは「思っていたより狭いな…」という印象。確かに、入り口からカウンターが奥に伸びていて、出入りするときは体を少し細めて歩かないと…という状態。しかし、飲食を終えて家に帰る頃にはそんな印象は無くなっているだろう。なぜなら、狭いと感じさせない気遣い、楽しませかたがこのお店にはあるからだ。いつの間にか「楽しかったな」「美味しかったな」という記憶とともにまた訪れることになる。

中村:やはりパーソナルスペースは狭いので、お客様に提供される品物を「取り分けた」状態で提供するなどは行なっています。狭い環境だからこそ、「一人一皿」で出すなどは、こだわりとまではいきませんが、必要なこととして気をつけています。加えて、細かいところにはなりますが、社員アルバイト関係なく、お客様との距離は単純に近いわけですから、しっかり気遣いの目線は強く持って働いています。

Q:このスタイルだからこそできること、接客においてメリットになる部分は多いと思いますが、実際難しいことなどはありますか?

中村:4名様が限界…というところですかね。広さがないぶんどうしてもそこはご了承いただきたいですね。

中村:あとは一部盛り上がる場面もあったりするので、静かに飲みたい方の空間を守れる保証が…(笑)

Q:いい意味で一体感ですよね!(笑)

中村:そう捉えていただけるとありがたいですが(笑)良い意味でいけばニューマルコの良さが伝わりやすいですが、悪い方に捉えるとそのガヤガヤ感が露骨に出ちゃうので。その辺りは注意しています。あとは繰り返しになりますがやはり狭いので…どんなに目配り気配りしても手の届かないところは確実にあるのでここは本当に謝るしかなくて(笑)

  • この空間だからこそ注意すべき点は抑えながら営業していると話す中村さん

「あの店員さんに会いに行こう」

お店が広いに越したことはないが、その中でも「らしさ」を大切に、そして拡げていこうと心がけているところに魅力を感じる。そして、ニューマルコさんといえば料理も美味しくてお酒も種類が豊富。迷ったらここに行こう!と決めている人も多いのでは?実際どのようにしてメニュー構成を行なっているのだろうか。

中村:どの店舗もそうですが、所属スタッフで決めています。ある程度会社や店舗のコンセプトの中で、ということですが8割型は店舗ごとで毎月作って、試食して、ありかなしか考えながら決めています。

Q:お酒に関してはどうでしょうか?例えばビールに関してもTAPがあるのも特徴ですよね

中村:そうですね。まずビールに関しては醸造所に「こんな感じのを…」と依頼して毎月作っていただいたり、繋がりのあるブルワリーさん、酒屋さんから仕入れさせていただいてます。1樽終わったら、また発注という感じなので、1ヶ月で大体6〜7種類扱うような感じです。この辺りもスタッフで相談しながら決めています。

ビール好きにとってはたまらない内容だ。そして、店舗の面積自体は広くない中でも壁一面に並べられたワインボトルに驚く人も多いだろう。

  • ボトルのエチケットを見ながら気になるワインを探すのもいい

中村:ワインは多い時は100本近く、もちろん流動的ですが、そのくらいの種類を仕入れながら進めています。今(撮影日)は少し減っているタイミングで申し訳ないですが(笑)ただ、ワインやビールに限らず、焼酎やお茶割り、サワー類も色々あって、間口は広くしている方だと思います。

Q:これだけあると悩む方も多いのでは?

中村:そういう時は、ニューマルコのコンセプトである、クラフトビールとナチュラルワインを勧めたりはしています。そのため極力飲みやすいようなワインも仕入れるようにしているので、コンセプト的な部分も踏まえて、もし迷っていたら試して欲しいです。グラスもオリジナルのものを制作し、以前より少し注ぐ量が少なくなりました。その分いっぱい当たりの単価も下がっていますし、いろんなものを少しずつ試して欲しいと思っています。

最後にこれからニューマルコさんのビジョン・意気込みを伺った。

中村:コロナも落ち着いてきて、より近い距離で楽しめるというか…もう繋がっているような距離なので、そこを意識してやっていきたいなって思っています。少し前まではずっとマスクをつけてやっていて辛かったですし、だいぶ抵抗感もみなさん無くなった中で、もう一度盛り上げていきたいな!と思います。

最後に今回インタビュー対応していただいた中村さんはこう話す

「若い子やおひとり様からすると入りづらいと感じている人も多いかもしれない…。ですけど、面白い店員さんいるよ、あのスタッフに会いに行こう、くらいの感覚できてくれると嬉しいです。」

それでいいかもしれない。難しいことは考えずにまずは踏み出してみる。自分と波長が合う、面白いなんて思うことができればそれが来店理由になる。暮らしを少しだけ彩ってくれる飲食を求めて、あなたの近くの飲食店にも足を踏み出してみるといい…かもしれない。

  • 左から:下机結さん、中村健悟さん、店長を務める鈴木健太さん

INFORMATION

株式会社2TAPS 求人情報 

*ニューマルコ店舗情報は前回投稿からご覧ください。もしくはインスタグラム下記HP欄記載のインスタグラムからご確認ください。 *現在ニューマルコ様運営の株式会社2TAPS様より求人がございます。 以下:求人飲食店ドットコムより抜粋 ●◯ーここがポイントー◯● ▼リニューアルオープンで更に活気づいてます! 「三茶呑場マルコ」「ニューマルコ」「コマル」「食堂かど。」に続き 今年3月に「下北六角」がオープン! また、今月には「三茶呑場マルコ」がリニューアルオープン! 小さはハコにこだわり、「お客様一人ひとりに目を配る」ことを大切に 5店舗すべてが「いつも賑わっているいい店」を目指しています! ▼休みやすくて働きやすい環境! 運営している店舗はすべてコンパクトで小さなお店ですが、 現在社員23名と十分な人員が確保されています。 そのため全員がローテーションで休みやすいです◎ 入社1年後には有給が支給されるので、 無理なく長く働ける環境です! 『 どんな人たちと働くのか 』 年齢は22歳〜40歳が働いております。 みんな飲食が好きで毎日、少しでもお客様に楽しんでもらえる様に、スキル向上しようと日々努力しています。 いずれは自分のお店を持ちたいという目標の社員も多数働いています。 そういう野心がある方にはできる限り、会社でサポートしていきます!! (直近2022年1月:渋谷区神泉に弊社のマネージャーが自身の店を開店しました!) *詳細は下記サイトよりご確認ください。 https://job.inshokuten.com/kanto/work/detail/55231

HP: https://www.instagram.com/new__marco__/

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