自分らしさ、自由に表現するカレー|シモカワスパイス

今回は〈店舗を持たないカレー屋達のカレーフェス〉を主催する

SPICE UNDERGROUND  
(スパイスアンダーグラウンド)

との共同企画記事です!
*イベントについては記事の最後に。

第一回は〈間借りカレー シモカワスパイス〉さん。

都内で間借りスタイルのカレー屋を営んでいます。営業日はそこまで多くないもののコアなファンも多く、SNSも7000人を超える有名な間借りスタイルのカレー屋さんです。さまざまな場所のイベントにも出展されてるのでカレー好きな人は一度は聞いたことがある名前かもしれません。

特徴的なのは「1年に1種のカレーを極める」として2021年はバターチキンカレー、2022年はポークビンダルー…。そして今年は…と、気になる取り組みもしているのがシモカワスパイスさん。

常に挑戦と人が喜ぶものを作るために活動される方。

下川さんのお人柄も含めて知って欲しいカレー屋さんです。

今回はなぜ今の形で事業をすることになったのか、カレーの楽しみ方、そしてこれからの展望についてお話を伺いました。

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【ご経歴】

・長野出身/漫画家を目指し上京
・専門学校・社会人を経て漫画で賞を獲得
・漫画のアシスタント業を行う
・その後次の仕事として、「モノづくり」が好きだったことから飲食業界に足を踏み入れる。
・8年間カレーうどん屋で社員で働き、店長職なども経験。
・その後コロナ禍をきっかけに間借りカレー屋として独立する。

コロナ禍という不安を超えて

ー間借りスタイルのカレー屋をはじめたきっかけを教えてください。

「カレーうどん屋で働いていましたが年数を重ねるごとに、マネージャー業が増えたんです。『もの作りがしたい』という当初の思いからかけ離れつつあった…。カレー屋をやりたいな、と思っていた矢先、とあるお店から『間借りでやらないか』という話を受けたことがきっかけです。」

ーそのまま独立されたということですか?

「いえ、はじめは副業でやる予定だったのですが、会社との兼ね合いがあり、じゃあ一本で始めよう!と思いスタートしました」

ー当時はコロナ禍ということもあり不安も大きかったのでは?

「そうですね。家族もいるので不安はもちろん。妻には『副業として始めるから』と言っていましたが、結果としては辞める形になってしまって…。妻には不安をかけてしまったなと。今となっては、その時に会社を辞めて一本化したことがよかったと思いますが、当時は不安も大きかったですし本当に家族に感謝です。」

ー下川さんは2020年に間借りカレー屋として独立。はじめは「カレーが食べられるバー」という形で夜営業を始めたそうですが、コロナ禍ということの影響はありませんでしたか?

「半年ほどバーでの営業を続けましたが緊急事態宣言などの影響もあり、夜営業ができなくなりました。その時に今も利用させてもらっている新宿のスナックや渋谷のカフェから『昼間営業しないか』という誘いを受け、営業させてもらいました。」

新宿天幕-circus-さんでの準備中の一コマ

ー提供するカレーのスタイルは変えずに進めたのでしょうか?

「バー時代はさまざまな種類を作っていましたが、以降は毎年一種類のカレーを極めるという形で取り組んだりしています。『自分が作ったカレーを食べてもらう』という意味で屋号にも自分の名前を入れていますし、自分らしさという意味でも1年間は同じ種類のカレーを作り続けています。」

自由でいいのがカレー!人の喜ぶ姿のために

ー1週間の動きはどんな感じなのでしょうか?カレーというと仕込みが大変なイメージですが。

「以前は最大で週6日、4箇所で間借り営業を行っていました。今は週3日の間借り営業。2日は仕込み、残りの2日は他のカレー屋さんのお手伝いという感じです。」

ー以前のご職場と比較すると何か変化はありましたか?

「週3日が営業のメインですが利益も出しながら、家族との時間も作れているので、すごくいい循環というか…。会社員時代を振り返ると考えられないような形です。」

ー下川さんの作るスパイスカレーについて質問です。ご自身ではスパイスカレーというものをどのように捉えていますか?

「ん〜私の場合は自由でいいなって思っています。スパイスが入って…むしろスパイスじゃなくてハーブでもいいかなって。今年極めようと思っているのが「フィッシュココナッツカレー」。スパイスは使わずにハーブだけとか、魚も普通は焼いたり揚げたりしますが生魚を使ったりとか。お客様からもいい反応がもらえています。」

ーオーセンティックな部分とは離れても大丈夫ということでしょうか?

「『カレーではない』と捉える方も中にはいらっしゃると思います。ですが、人が喜んでくれるし、スパイス・ハーブを使っているからカレーかなって思っています。なるべく自由に表現しようと心がけている、というのは常にありますね。そもそも間借りというスタイル自体が、自由なスタイルだと思うので(笑)」

これからカレーを楽しみたい方へ

ーカレーの楽しみ方を教えてください。

「難しい質問ですね(笑)知っておくといいのは簡単なカレーの種類。ざっくりいうと北インド、南インド、スリランカ、創作などがあります。ライトな方は北インド(ナンがついているものやバターチキンカレーなど…)のものを多く召し上がっている人が多いかな〜とは思います。」

ー地域によって変わってくるということですよね?
「はい。南インドはミールスだったり、スリランカも南インドに近いですがココナッツミルクを用いていたりと、国や地域による変化はあります。創作というジャンルでいえば鰹節や昆布を使っているカレーもありますよ。」

ーいろんなジャンルを試してみるのもいいですか?

「もちろんです。お客様の中には『南のスタイルを知って、南インドのカレーが好きになりました〜』なんて話もありました。本格的なカレーを食べてみたいなと思ったら南インドスタイルがおすすめですね。試してみて合う合わないは判断していいと思います。」

ーおうちカレーはこんなアイテムがあるといいよ!というものはありますか?

「家で楽しむなら銀の小さいお皿なんか買ってみるといいですよ!本格的な雰囲気を味わえるのでいいかもしれませんね。安く購入できるので2、3個購入してその器にカレーを入れてご飯を盛る感じだといいかもしれないです。」

ー雰囲気大事ですよね。スパイス類は何かありますか?

「食材に関しては〈ガラムマサラ〉。スパイスなのですが、最後に入れる〈香りのスパイス〉です。市販のカレーに最後入れても香りが出ていいかもしれないです。」

ー最後に今後の展望・トライしたいことをお聞かせください。

全国をイベント出展したいなと!全国のいろんな人に自分のカレーを食べて欲しいので今年は全国を回りたいなと思います。海外の人にも自分の作ったカレーをという思いもあります。【本場インドで現地の人にカレー食べてもらったら…】という取り組みもして、現地でポークビンダルーを食べてもらったりもしました。来年はアメリカの人にジャパニーズカレーが受け入れられるか〜なんて思いもありイベント出店も構想しています。」

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営業スケジュールなど、Instagramはこちら
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SNS:間借りカレー シモカワスパイス

〈SPICE UNDERGROUND 10月開催についてのご案内〉

お問い合わせはSPICE UNDERGROUND Instagramからお願いいたします。

*記事インフォメーションから

INFORMATION

SPICE UNDERGROUND スパイスアンダーグラウンド

店舗を持たないカレー屋達のカレーフェス。 次回の下北沢開催は10/20(金)〜21(日) イベント出店希望は店舗情報と合わせてDMにてご連絡ください。 本拠地は東京下北沢Creamにて開催。東京2023年は春・秋の年2回予定。

HP: https://www.instagram.com/spice_underground_/

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