「nuuー女性専用シェアサロンー」の考え方、在り方

東京・代官山。洗練された大人の街と言う印象を受ける。昼間と夜は顔が違うが、それでも少しだけ背筋を伸ばしながら歩く、そんな街だ。

今回はヘアサロン、ではなく、「女性専用」のシェアサロンを運営するnarumiさん、そしてそのシェアサロンを利用するお二人からお話を伺った。

これまで実績を積んできたnarumiさんがなぜシェアサロンという形、なぜ「女性専用」と言う形で経営を始めたのか。フリーランスという働き方はもちろんだが、このシェアサロンへの考え方、在り方をお話ししてもらった。

【narumiさん】2店舗目となったnuu femでお話を伺った。

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【nuu sharesalon】
代官山にNEWOPENした売上歩合80%の女性専用シェアサロン。自然光の入るおしゃれな空間で大切なお客様をお迎えできます。働く女性、働くママ。「働く」を自分らしく、自由にするための場所。
*詳細はインフォメーションから

「ただフリーランスで働く」だけではなかったから

「「やりたいこともできない」「育児も疎かに…」そういう思いが日々、私の中にありました。それを解決しようと考えた時に「フリーランス」という選択肢が出てきました。」

narumiさんがこの考えに至った当時、「働き方」について改めて考えていた時期だった。いわゆるブランドサロンで働き、経験を積み、結婚、出産を経て子育てをしながら…そんな時にフリーランスという働き方を考えたそうだ。

ママでもありnuuの代表をつとめるnarumiさん

「フリーランスとして働けるようなシェアサロンなどはたくさん調べて、見学もさせていただきました。」

見学先で話を聞き、実際に現場を見る中で「ここで働きたい」という前向きな思いは生まれなかったそう。「ただフリーランスとして働く」ではなく、ブランドサロンで働いてきたnarumiさんにとって、自分のお客様をその場所に招く、というハードルもあり、さまざまな面で踏み込みづらかったそうだ。

「良い、悪い…というよりは、これまで働いていた環境、自分のお客様との兼ね合いなども考えると…という微妙な違和感がありました。だからこそ『もう、女性だけが働いていて、空間にもこだわった、シェアサロンだけど限りなく普通のブランドサロンに近い』そんなシェアサロンを目指したんです。」

基本的に完全個室のような形が多いシェアサロンの中で、あえて透過性のあるウッド調のしきりを入れ、閉鎖感が少ないような形になっている。

  • 洗練された空間が広がある

「一番拘った、悩んだのは、パーテーションですかね。二重になっていて違うものを重ねています。さまざま試行錯誤して、内装業者の方と相談をしながら二枚重ねの案に行きつき、今となってはnuuの象徴にもなってくれているのでよかったなと思います。」

自由度と多様性と。選ばれる理由について

内装はお客様を選ばず、働く人を選ばず、そんなイメージを入店した際に抱いた。デザイン一つ一つにこだわりはありつつも使いやすそうな印象を受ける。実際に利用しているお二人からお話を伺った。

横尾:「正直いろんなシェアサロンを見ましたが、nuuに関しては一目惚れでした!たまたま広告が流れてきて、たまたまnuuを見つけて…(笑)今まで働いていた三軒茶屋のサロンから比較的近く、お客様にも足を運んでもらえる距離でしたので、見学をさせていただきました。見学すると…『あ、ここだな』って(笑)」

美容師として利用する横尾さん

森山:「私はスキンケア・メイクアドバイザーとして、利用できる場所がないかなと思って探している時にこの場所に出会いました。まず美容師以外に受け入れてくれるのか不安でしたが、快く受け入れてくださり感謝しています」

スキンケア・メイクアドバイザーの森山さん

また、フロアを見渡すと気づく人もいるだろうが鏡も一枚一枚異なっていて、「いろんな方がくる場所」「多様性」というものを表現しているよう。

narumiさんの話す「シンプルでちょうどいい」というコンセプトは思いや言葉だけでなく、うまく表現されているからこそ働く利用者も来店者も楽しめるのかもしれない。

一方で、シェアサロンを運営するという点では、「利用者」なくしてシェアサロンも成り立たない。

「利用者の集客に関して…そうですね。実際にはじめてみて、思いのほか人が集まってくれた、というのが率直な感想です。」

利用者の集まりもよく充実した運営ができていると話す

「ありがたいことに」とnarumiさんは続けた。

「正直、すごくいい人財が集まってくれたと思います。人柄が素敵な方が集まったな…とも。もちろんシェアサロンだからこそほどよく、いい距離感で仕事もできていますし、その中で協力しあえている部分も多くバランスよく働き、運営できています。」

一方で利用するかたからも充実の声が上がっていた。

横尾:「今のnuu femができる前に入ったので、初めはnuu代官山で働き始めました。当初はリニューアルしたばかりのサロンで先輩のフリーランスの方がいらっしゃいました。なんでも丁寧に教えてくれたのはもちろんなんですが、みなさんほんとに楽しそうに働いているのが印象に残っていて、将来自分もこういう働き方が、こんな姿を目指したいなと感じました。」

森山:「私は光が入るサロンを探していました。シェアサロンの多くは個室が多かったり、利用する際に特定の場所がないので、女性だけということで安心感があります。まだ他のスタッフさんとの交流自体はありませんが、narumiさん自身がとても親身になってお話を聞いてくれるので出会えてよかったなと。」

  • 森山さんはnarumiさんが親身になって話を聞いてくれたことで決めたという

横尾:「お客様の中には男性ももちろんいらっしゃるんですが、間切りもあるので、意外とお客様もスタッフさんも気にせず、リラックスして利用できると思います。」

シェアサロンの拡がりはここ数年大きな流れだったが、一方で、本当に安心して楽しく充実した働き方ができる場所はもしかしたら少なかったのかもしれない。人それぞれ合う合わないはあるが、narumiさん自身が経験し、感じたものを反映させた場所に人が集まるということにはきっとワケがあるのだろう。

続く(5/20続きがアップされます!espom webマガジンのInstagramをフォローしてお待ちください)

INFORMATION

nuu sharesalon

代官山にNEWOPENした売上歩合80%の女性専用シェアサロン。自然光の入るおしゃれな空間で大切なお客様をお迎えできます。働く女性、働くママ。「働く」を自分らしく、自由にするための場所。 *見学などはnuu HP ネット予約機能などをご利用ください。

住所: nuu:東京都渋谷区代官山町11−12 日進ヒルズ代官山 4F nuu fem:東京都渋谷区鶯谷町12-7 ヴィラロイヤル代官山1F

HP: https://nuu.hair/

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