人と街を繋ぐお店:ニューマルコ ep①

東京・三軒茶屋。オトナからワカモノまで、多くの人が行き交う街には多くの飲食店が存在する。中でも人気なのが「マルコ系列」と言われる株式会社2TAPSが運営する飲食店。「三茶呑場マルコ」を起点に三軒茶屋に複数の店舗が存在する。今回はその店舗の1つ、「ニューマルコ」にて、暮らしを少し良くしてくれる飲食の楽しみ方、取り組み、などについて伺ってきた。

入り口から奥に向かって細いカウンターが伸びる

「ニューマルコ」は、ヴァンナチュールワインと常時3TAP用意されたクラフトビール、旬の食材を使った料理、これらを中心に「お一人様や、親しい友人とゆっくり過ごしたい方たちのために作った、カウンター席だけのお店」というコンセプトの中で展開している。一軒目だけでなく、二軒目使いでも人気のお店である。

今回は店舗を代表して、スタッフの中村健悟さんにお話を伺った。

  • 代表してお答えいただいた中村健悟さん

Q:まず伺いたかったのは人気の秘訣。三軒茶屋の駅周辺を見ても多くの飲食店がありますが、ニューマルコさんは茶沢通りを下って、さらに細い路地にある。こういった立地でありながらも人気である理由はなんでしょうか?

中村:ニューマルコはお客様との距離も近く、それぞれのスタッフに会いに来てくれるような…そんなお店だと思います。他の店舗も含めてスタッフもそういう意識で、お客様と向き合っています。もちろん決められたマニュアルがあるわけじゃないですが、そういった目的意識の中でそれぞれこだわりを持ちながら営業していて…結果として今につながっているのはとても嬉しいことだと思っています。

Q:とはいえ、「コロナ禍」というものもここ数年ありました。なかなか大変な時期だったと思いますがいかがでしたか?

中村:そうですね…。コロナ禍の時はテイクアウトなどもやりつつ…でもやっぱり難しいなということで、試行錯誤が続いていました。そんなときに、ランチから始まってカフェ、ディナーまでできる「食堂かど。」ができました。

「食堂かど。」…ニューマルコから近く、こちらも茶沢通りから一本路地に入った角にある系列店となる。

中村:「食堂かど。」も人気が出てきたことで、ニューマルコは時間をずらしながらも、夜営業を始めていきました。正直な話し…この期間でも多くのお客様にきていただいて、その時にきてくださったお客様は足繁く通っていただいたりしています。コロナも落ち着いた時には、より多くのお客様に来てもらって…とてもありがたかったです。

  • 用意されたビールTAP

Q:コンセプトとしては系列店それぞれに個性があるように感じますがいかがでしょうか?

中村:5店舗ある中でそれぞれ「色」があって、僕らはクラフトビールとナチュラルワインのお店、というコンセプトの中で、日々取り組んでいます。もちろん、店舗ごとにお店の形、広さも違うので、各店舗で意識していることは変化すると思います。

シーンの変化とバランス

今でこそSNSをみていると、ニューマルコさんといえば若い年齢層の方も気さくに入店できるそんなイメージ。しかし、話を伺っている中で、開店当時は今と客層が違ったという。実際、今ほど女性の方は多くはなくて、20代後半〜30代のお客様が多かった印象とのことだった。

中村:実際、私自身が開店時から見ているわけではありませんが、ニューマルコができた背景にはマルコが人気になって…という部分もありました。なので、できてからはマルコに入れなかった方達がニューマルコに来てくれていた、という一面もあったかもしれません。

*マルコ…「三茶呑場マルコ

中村:ただ、ここ数年でいえば、インスタグラムなどSNSの影響は少なからずあるのかな…と。例えば、ポテトサラダやいくらのおにぎり…。他にも「今は終了」していますが前菜の盛り合わせなんかは、どちらかというと「映える」ようにうつったかもしれません。したがって、SNSの影響も多くはなったと思います。

見た目だけでなく味や食感も抜群!人気のポテトサラダ!

Q:さまざまな層のお客様の来店は、なかなかリピーターに繋げづらい…というイメージもありますが?

中村:お店の客層の変化はあると思いますが、リピーターに繋がったり、気軽に使っていただいたりするケースも中にはあります。新規で来てくださる方も多く、ありがたいことに絶えずご予約いただいております。今のところはバランスよく営業できていると思います。

Q:お一人の方も来店されますか?

はい。一人のお客様も多いです。ネットからの予約だけでなく、当日電話などでの問い合わせもあります。コンセプトとしても「一人で使える」という部分がありますので、そこから2度目、3度目の来店に繋がってくれたら嬉しいなと思います。なので、本当にまずは気楽に入店してくださると嬉しいですね!

SNSを通じて、若いお客さんで溢れ、今まで通っていた方が通いづらくなる、なんてことも巷では聞くが、ニューマルコさんの場合はコンセプトやお店のサイズ感を活かしたサービスでどんどん強みに変えていってしまう。そして何よりこのお店には「人」という魅力がある。系列店が身近にあるだけでなく、また戻ってきてしまいたくなる、そんなお店。

次回は店舗での取り組みやこれからより飲食を身近に感じたいという人に向けた内容を紹介したい。

第二部もお楽しみにしてください!

【ニューマルコ:スタッフより「おひとり様からお気軽にご利用くださいませ!」】

左から:下机結さん、中村健悟さん、店長の鈴木健太さん

INFORMATION

ニューマルコ

◆営業時間 月~金:17:00-0:00 土:15:00-0:00 日・祝:15:00-23:00 ◆アクセス 世田谷区太子堂2-28-2ライファービルⅡ2F 三軒茶屋駅徒歩6分

住所: 東京都世田谷区太子堂2丁目28−2

TEL: 03-6805-5678

HP: https://www.marco.tokyo/newmarco.html

PICKUP

八王子の蒸溜所へ行ってみよう!毎日がちょっと楽しくなるお酒の話 【八王子蒸溜所#…

ライター:編集部

カルチャーと暮らし方を知る旅へ 前編|SPICE MOTEL OKINAWA

〈前編〉日常から離れる。「山暮らし」とは?|山座熊川・福井県若狭町

ライター:編集部

最近よく聞く「泊食分離」って何?|編集部が調べたQ &A