五感に触れる、わたしの旅

創作活動は誰のためにあるのか|みずき

創作活動は誰のためにあるのか

これは創作活動についての話。

「創作」っていうのは自分のためにあっていいんじゃないかな。

最近、「創作活動」を誰かのためになるものとして取り組んでいることが多かった。

誰にどんなメッセージを届けて、どんな気持ちになって欲しいか。そう考えながら写真を撮ったり、文章を書いたり。

ある時、手が止まることが多くなった。「誰かのため」と思って創作していると、「良いもの、役に立つものを作らなくては」という思考になってしまい、自由な発想ができなくなって手が動かない。写真は何を撮ればいいのかわからなくなり、文章もどう書けばいいのかと悩む日々が続いた。

憧れた人のような作品は私には作れないのかもしれない、そう諦めて、カメラを持ち出すことが減った。書くことは、思考の整理に目を向けた、自分のための文章ばかりに。

そんなわたしの文章に共感してくれる人が現れた。自己療養の一貫として書いていた文章が、誰かにおもしろいと言ってもらえた。一人ではなく何人かに。嬉しかった。

そしてそれは、無理に誰かに向けて書いたものではなかったからこそ嬉しかったのかもしれない。

創作は自分のためにあっていいし、それに意味を見出だしてくれるのは受け取り手。だから自分ファーストの創作も大切なんだよ。そんな風にやっと受け入れてもらえた気がした。

でもそういった創作することを「仕事」にしたいのなら、それだけではいけないのも確か。誰かの役に立つか自分にブランド力がないと、お金にはならない。

はぁ、アートを仕事にするって難しい~~。「仕事」と「趣味」の違いを理解するにはまだ少し時間がかかりそう。でも「仕事」だからといって、自由な発想を持つことがダメなわけじゃないってことは忘れずにいたい。

-END-

    Writer:みずき
  • 滋賀県長浜市出身。リゾートバイトやワーホリ制度などを生かし、相棒のフィルムカメラを片手に旅をしながら働く。日常の中で感じたことを写真や文章で表現。

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