〈前編〉日常から離れる。「山暮らし」とは?|山座熊川・福井県若狭町
山座熊川は福井県若狭町、明神湖のほとり、静かな高台にアウトドア複合施設としてオープンした。そこには日常から離れ心地よい場所が待っている。今回は、山座熊川を運営する株式会社デキタ・堀裕貴(ホリ ヒロキ)さんからお話を伺った。
地域を理解し密着した施設づくり
「私たちがオフィスを構えているのは福井県若狭町熊川宿。かつて小浜から京都へと物資を運ぶ鯖街道の宿場町として栄えた村です。周囲は山に囲まれていて、街道の中には用水路に水が流れる…。とても心地よくて、心がやすまる暮らしの風景があります。」
奉行所や番所、お蔵屋敷の跡が残る熊川宿は「昔の暮らし」に思いを馳せられるそんな場所である。若狭町熊川宿は「重要伝統的建造物群保存地区」に選定。2015年には熊川宿を含む鯖街道が構成文化財として日本遺産に認定されている。(*日本遺産ポータルサイト 海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群)
そんな熊川宿で事業を行い、山座熊川を運営するのが株式会社デキタである。
2011年に創業し、2018年より福井県若狭町に移転。文化資源を活かした地域経済の循環を作ることを目指して事業を行っている。
「例えば古民家を改修した事業。スペシャルティコーヒー専門店が併設したシェアオフィス、街道内に分散する古民家宿、地域の食材を使って食品をつくる加工場。どれも地域の文化資源をいかした事業を行っています。」
地域の事業者さん、住民さんからの理解や協力を取り付けながらの活動だと言う。
その中でも山座熊川は若狭町と地域事業者と共に、開発したアウトドア施設。
「文化財に指定されている熊川宿での時間と、山を使った自然アクティビティや穏やかな時間の両方を楽しむことができるのは唯一無二です。」
と堀さんが言うように、広く地域特性を活かした施設づくりになっている。
気になるフレーズ…「山暮らし」
施設のHPやSNSを覗くと、「山暮らし」というフレーズに出会う。山座熊川があるのは熊川宿から車で10分ほど上ったところ。
「山」に囲まれた空間がそこには広がり、日常から一気に離される。
施設を作った広い土地はダム湖の整備でできたものだ。
「私たちは施設を作るにあたって『素晴らしき山暮らし』というコンセプトを掲げました。というのも、かつてこの地域の暮らしは山と共にありました。そんな背景を考え直すとともに、自然の中に身を置き、活動することで、人間的な感性を取り戻し、心身をケアするひとときを提供したいと考えています。」
山座熊川は宿泊施設だけでなく、ダム湖でのサップ・カヤックや熊川宿から続くトレイルハイクを楽しむことができる。
「自然アクティビティの拠点「山座熊川 Outdoors Base」もあります。周囲を囲む森林からは鳥の声や虫の声が聞こえ、美しい風景、心地良い自然の音に囲まれながらリラックスした時間を過ごすことができます。」
▷▷続く
後編はこちらから
INFORMATION
山座熊川 | SANZA-KUMAGAWA
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住所: 〒919-1533 福井県三方上中郡若狭町河内79-3-1
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