五感に触れる、わたしの旅

【八王子蒸溜所#01】八王子にクラフトジンの蒸溜所ができた日

最初の記事はコチラから→八王子の蒸溜所へ行ってみよう!毎日がちょっと楽しくなるお酒の話 【八王子蒸溜所#0】



「多くの人に気軽に、ジンを楽しんでもらいたい。」

そう話すのは、今回取材をさせていただいた八王子蒸溜所代表:中澤眞太郎さん(株式会社 大信)。

〈八王子にクラフトジンの蒸溜所ができた!〉

そんな話を聞いた時、お酒好きな人は少し驚いたかもしれない。

なぜ、八王子に。なぜ、クラフトジンなのか。知って、より楽しめる蒸溜所とジンのお話。

八王子蒸溜所代表:中澤眞太郎さん

「何か新しく、何かいいものを…」から出会ったクラフトジン

株式会社大信樹脂サッシなどを製造するプラスチック製品を作る企業。お話を伺った中澤眞太郎さんの祖父の代から繋がる歴史も実績もある企業である。そんな中、新しい事業としてジン作りをスタートさせ、工場も同敷地に新しく作られたということだ。

〈なぜそんな会社がクラフトジンを?〉

冒頭を聞くだけでもそんな疑問が次にくるだろう。

「以前私は仕事の都合で北海道に滞在していました。出張中、函館のバーで飲んだフランスのクラフトジンに出会い、今があります。」

そこで出会っていなかったら今はなかったですか、という質問に対してはっきりと

「なかったですね」

と答えた中澤さん。

しかし「何か新しく、何かいいものを…」という、ぼやっとしながらも新しい事業への強いアンテナをはっていたそうだ。

そんな中で出会ったのが〈クラフトジン〉。

「少し話は逸れるかもしれませんが、北海道は結構、洋酒文化に馴染みのある街、土地なんです。例えばサッポロビール。前身の札幌麦酒製造所は日本で最初にビールを普及させた、とも言われています。また、余市蒸溜所と聞けばわかるニッカもそう。古くから洋酒文化の土台が蓄積された街、土地なんです。」

ここで出てくるのがクラフトジンに対して国内で先進的に取り組み、かつ北海道で初めて蒸溜所を立ち上げた紅櫻蒸留所である。

*紅櫻蒸溜所は2018年、北海道札幌市に誕生。北海道初のクラフトジンを造る蒸溜所。
参考:紅櫻蒸溜所 HP

モノづくりの精神はクラフトジンへ引き継がれる

「実は北海道、札幌の文化に触れるのと同時に、紅櫻蒸留所さんがいち早くクラフトジンの製造に取り組んでいることは、とある記事を読んで知っていたんです。」

中澤さんは

〈ジンって作れるんだ!〉

と、その時驚いたんだそう。そういった背景、バーで出会ったクラフトジンの衝撃を受けて実際の事業へ進んでいく…。

「設備も思っていたより小さく、小規模で取り組めるのであれば…という部分にも魅力を感じ、新規事業としてスタートさせました。」

小規模なスタートを目指しながらも

〈クラフトジンの事業を行うのであれば…〉

ということで本場の技術・考え方を学びに中澤さんは向かう。

既にクラフトジン作りに関する情報や技術自体は国内でも仕入れられたはずだが、「国内で勉強する」という考えは初めからなかったそうだ。

「元々本業のほうでも、ヨーロッパから技術を入れてやってきた、というような流れもあったので、海外から取り入れるということに対しては抵抗感がなかったと言いますか…。むしろ、そうすべきと考えていました。

八王子蒸溜所の誕生。本場の技術、考え方を学んで…

研修先を探している中で出会ったのはKOVAL社。

お酒が好きなかたは一度は聞いたことのある社名だろう。

「事業を作るとなれば、やはり本場の技術、本場の考え方に基づいたモノ作りをしたいと思っていました。しっかりとしたものを作りたい、と言う思いが根底にありましたので。まずは、海外で研修などを受けられるところ場所を探したんですよ。」

KOVAL社は2008年にシカゴに誕生した蒸溜所で、「クラフト蒸溜所」の先駆けでもあった。クラフトウイスキー、クラフトジンなどを先進的な技術、徹底したこだわりを持って作られている。蒸溜事業も行っているが蒸溜設備の販売事業も行っているという。

【参考KOVAL Distillery Japan・株式会社都光(日本販売代理店) 】

【参考:liquor page・オーガニック・クラフトジン「コーヴァル」の魅力を徹底解説

中澤さんはKOVAL社の研修を受け、蒸溜機の仕組みや使い方、もちろんジン作りについて教わったという。また、事業の規模感や、どういう風に作りたいかというものを伝える中で設備に関する相談、使用する蒸溜機の選定まで行ったという。

「KOVAL社では蒸溜事業の他に蒸留機の販売事業も行っています。そのため、ただお酒作りだけを学ぶ場所ではありませんでした。機器のこと、ビジネス的観点のことも合わせて研修をさせてもらいましたね。」

そして生まれたのが八王子蒸溜所。

〈トーキョーハチオウジン〉である。

#02】は8月12日公開予定〈Instagram〉から告知します

TOKYO HACHIO GIN CLASSIC(写真左手)

…国内の多くのクラフトジンでは原料に焼酎が使われていますが、良きジンを作る上での酒質そのものにこだわり、欧州から輸入したニュートラルコーンスピリッツを使用しています。使われている原料のとうもろこしは遺伝子組換でないことを示すNON-GMO を取得しておりグルテンフリーで安心して飲んでいただける材料を厳選しています。ボタニカルを包み込むとうもろこし特有の甘い香りと柔らかい舌触りが奥深さを演出しています。

使用ボタニカル: ジュニパーペリー、レモンピール、甘夏ピール、ビターオレンジピール、コリアンダーシード、アンジェリカルート、リコリスルート、カルダモン、カシアバーク、クローブ、ジャーマンカモミール、エルダーフラワー

TOKYO HACHIO GIN ELDER FLOWER

…甘夏とエルダーフラワーという相性抜群なボタニカルの甘い香りが、グラスに注ぐと華やかに広がり、ジン初級者にも楽しめるクラフトジンです。
“トーキョーハチオウジン”のジン作りに対するスピリットが詰まった”クラシック”をベースに、アルコール度数も少し控え、清涼感のある華やかな香りを特徴的に引き立たせ、ライトな感覚でジンを楽しめます。

使用ボタニカル: ジュニパーペリー、レモンピール、甘夏ピール、コリアンダーシード、アンジェリカルート、リコリスルート、カルダモン、カシアバーク、クローブ、エルダーフラワー

製品情報:TOKYO HACHIOJIN 引用

#02】は8月12日公開予定〈Instagram〉から告知します

INFORMATION

東京八王子蒸溜所

2021年12月より始動。 “トーキョーハチオウジン” は、ジンのスタンダードと言える、ロンドンドライジンに引けを取らないトーキョードライジンをここ東京八王子で、という代表者中澤の想いから生まれました。 世界中でジンが見直され、地域性や、ボタニカルでの差別化を試みた様々なクラフトジンが誕生するなか、 あえてジンとの出会いという原点に立ち戻り、今求められる新しいスタンダードな姿をお届けしていきます。

住所: 東京都八王子市椚田町1213-5

HP: https://hachioji-distillery.jp/

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