五感に触れる、わたしの旅

好きなお酒に出会うための…|松濤倶楽部 ep2

前回はオーセンティックバー・松濤倶楽部さんのコロナ禍中の活動や、お酒をこれから楽しみたい方、バーと言う選択肢についてお話しいただいた。その延長戦として第二部では、お酒をこれからより楽しみたい方に向けた「広げ方」。そして、角内昂成さん、佐藤伸一さん、お二人のおすすめのお酒も共有していただいた。

加えて、3種類のカクテルを今回ご紹介いただいた。次回、バーを訪れた時に頼んでみたい、そんな一品だ。

  • 最後におすすめのカクテルを作っていただいた

「あなたはどんなお酒が好き?」

Q:お酒を広げていく方法…って何かありますか?ハイボールは好きだけど、ビールは好きだけど…という方もいると思います。

佐藤:ん〜…バーに行く…ですかね笑

一同:笑

佐藤:バーの醍醐味としてはいろんな種類のお酒があるのと、色々試せるというのがいいところなので。せっかく関心を持ったのであれば、足を運んでもらって自分に合ったウイスキーとか見つけてもらえるといいかなと思います。松濤倶楽部ではビールも用意してます。泡を切っていっぱいずつ丁寧に作ってますので、その辺りも試してもらえるといいかなと思います。

普段、缶ビールやジョッキビール、居酒屋でハイボールだけと言うかたでも、ステップアップとして「バーでビールを飲む」と言うのも新しい発見があるかも知れない。加えて気になったのが、モクテル。アルコールが苦手な方、モクテルという言葉が広がりのなかで、松濤倶楽部ではどのように対応しているのか。また、アルコールが苦手だけど新しい発見をしたい、と言う方にはどんな選び方、頼み方があるのだろうか

角内:シンプルに「ノンアルコールで」と言っていただけるといいですね。好みに合わせてフルーツであったり、アルコールを使わないドリンクを作ったり…。これはもちろん、普段のオーダーからあります。特別なことではないです。ノンアルコールのドリンクから、少しアルコールを入れてみる、というのはできるので。

佐藤:家でもブレンダーとかがあれば楽しく、カクテル風のドリンクができますし、そういった楽しみ方もいいですね。

ノンアルコールや、少しお酒に対して耐性がない方でも、バーは楽しめる場所。そういう認識でいいということだ。もちろん場を乱すような行為はNGだが、誰かに誘われてバーに踏み入れることもあれば、コンディションが悪い日だって…。バーテンダーさんはあなたにとって適切な処方をしてくれるはず。

二人が選んだ、今おすすめのお酒

ここからはバーテンダーさんそれぞれにフォーカスした話を…。バーテンダーさんは普段、バーに行った時外さないお酒はあるのだろうか。この問いに対して佐藤さんは「ジントニック」、角内さんは「ウォッカトニック」という。特に角内さんは1軒目、2軒目関わらずに必ずいっぱいめは「ウォッカトニック」だという。

一杯目が決まっているといくつかのメリットがあると言う角内さん

角内:バーテンダーという仕事についてからはずっと一杯目は「ウォッカトニック」ですね。その日のバロメーターというか、体調が分かりますし、2杯目のオーダーを決める時間もできるので。

Q:これからバーに行く人、まだ慣れていない方にとってはいいことかもしれませんね!

角内:カクテル好きな方でしたら、リキュールの棚を見ながら「あのボトル面白そうだな」「あれで作って欲しいな」でもいいと思いますし。

Q:一杯目を決めてバーに踏み入れる、と言うのは1つ安心材料になるかも知れないですね!実際、お二人はバーテンダーというご職業ですが、もし違う職業だったら、どんなお酒の楽しみ方をしていたと思いますか?

佐藤:難しい質問ですね〜(笑)わたしはこの仕事についていなくても、スコッチは片っ端から飲んでいたかな〜と。もしかしたら嫌な客になっていたかも(笑)もともとこの松濤倶楽部にもお客さんとして来ていて…当時もウイスキーをお願いした記憶が…

角内:わたしが働いていた時に、佐藤がお客さんとして来ていたので(笑)一緒に働いているのが不思議ですね。わたしの場合は「バーテンダーさんの好きなお酒をください」なんて注文を、この職業に着く前は言っていたので、色々お店を回っていたかもしれませんね。

Q:最後に、お二人が好きなお酒、今、注目のお酒などあればお聞かせください。

佐藤:注目のお酒ですね。私からはハチオウジンです。東京・八王子にあって、私も蒸留所に行ってきました。どちらかというと、王道的なロンドンドライジンタイプ。カクテルのベースとしても使いやすいです。

  • TOKYO HACHIO GIN

TOKYO HACHIO GIN 「ジンのスタンダードと言える、ロンドンドライジンに引けを取らないトーキョードライジン」という謳い文句、はその通りの一本になっている

Q:ジャパニーズジンは一時期とても流行りましたし、今でも定着していますよね

佐藤:そうですね。一時期はオーダーが日本のジンだらけ、なんて時もありました。そもそもクラフトジンと聞くと、「この香りを効かせる」みたいなスタンス、どちかというと特化型ジンというものが多かったのですが、ハチオウジンはとてもバランスがいいですね。

Q:飲み方はどんな形がいいでしょうか?

佐藤:ジンリッキーとか、少し柑橘…オレンジピールなんかを加えてあげてロックスタイルでもいいと思います。

Q:角内さんはいかがでしょうか?

角内:少し癖あり…のお酒になりますが、相模湖の脇で作っているSCARLET(スカーレット)というリキュールを。これはスタンダードなタイプとは違ってハーブを効かせているものです。イタリアのアマーロ、薬草種のジャンルを日本で作ろうということで始まったそうです。飲み方としては少し甘味を入れてソーダわりにしてあげたり、カクテルに少し入れてもいいアクセントにはなると思います。

*SCARLET(スカーレット)はハンドメイドで作られるジャパニーズアマーロ/伊勢屋酒造 様が手がけるお酒

参考:ISEYA DISTILLERY HP

終わりに〜バーに踏み入れたら飲んでみたい一杯〜

今回、バーに踏み入れたら飲んでみたいカクテルを作っていただいた。注文の参考にするといいかもしれない。もちろん、松濤倶楽部に足を踏み入れて、お二人の軽快なトークをつまみにゆっくりお酒を味わってみてはいかがだろうか。

レオナルド
:シャンパンと苺ジュース。*季節によっていちごの品種や大きさによりレシピ変動

シンガニクーラー

:南米ボリビアのブランデー”シンガニ”をベースにした生姜のスパイシーさを感じるレシピ。
・シンガニ・・・45cc
・レモンジュース ・・・1tsp
・自家製ジンジャーエールでアップ
・レモンスライスを添える。

INFORMATION

松濤倶楽部

松濤倶楽部は、渋谷区の高級住宅街・松濤にある1990年創業の歴史あるバーです。 お酒だけではなく大人の遊び場として時間・空間をお愉しみ頂けるよう様々な遊びや催しもご用意させて頂いております。 是非一度、足をお運び下さい。 月~金 17:00~翌2:00 土・日・祝 17:00~0:00 定休日:第3日曜日(次の日の月が祝日の場合は月)

住所: 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町37-12 眞砂ビル B1

TEL: 03-3465-1932

HP: https://www.instagram.com/shoto_club/

PICKUP

〈前編〉日常から離れる。「山暮らし」とは?|山座熊川・福井県若狭町

台湾から運ばれる特別な時間|台湾珈琲 

ライター:編集部
ライター:編集部