まるで「パワースポット」な道後温泉の魅力を紐解く|編集部コラム
泉質の良さはもちろん、その土地柄にも「行ってみたい」と思わせる魅力の詰まった道後温泉。
実は日本最古の温泉地なのです。
長い歴史の中で、数々の偉人も足を運んだんだとか。
今回は道後温泉の持つ魅力をお伝えしたいと思います。
泉質の魅力
道後温泉の泉質はアルカリ性(pH9)の単純温泉です。泉質はやわらかく、湯上りの肌はまるで赤ちゃんの肌のようにつるんとふわふわ。
そして全国の温泉の中でも珍しい「源泉100%かけ流し」の温泉が楽しめます。
またその湯のイオン構成の特性として、石鹸の泡立ちを疎外するカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどが極めて少ないため、泡立ちの良さが抜群に良い!さらにこれだけでなく、湯上りの肌に「イヤなじっとり感」が残らず、とっても快適なんだそうですよ!
参考:「道後温泉源泉の秘密~泉質編~」
湯治(とうじ)ってなに?
温泉と聞けばリラクゼーションとしてのイメージが強いですが、実は温泉はかつて立派な医学的な治療の一環でした。湯で治すという文字が表す通りに、皮膚炎や関節痛、神経痛などの治療に効果があったとされており、一定期間その場に身を置き、毎日その温泉に浸かることで身体の不調の改善を図るものでした。
道後温泉では現在もその泉質を利用して湯治を体験できるプランもあります。
プロ(温泉入浴指導員・健康指導士)の方よりアドバイスを受けることができ、初心者にも安心ですね。観光を楽しみながら自分の身体と向き合うことができ、旅を通して「オン」と「オフ」のどちらも楽しみたい方にはぴったりの旅先だと感じます。
参考:「温泉で体が良くなるのは本当?温泉療法医に聞く湯治の効果」
小説「坊ちゃん」と湯ざらし団子
歴史上でも数々の偉人たちが訪れた道後温泉。
日本の名作「坊ちゃん(夏目漱石 著)」にも描かれています。
実際に夏目漱石は正岡子規と一緒に道後温泉を訪れたようで、その時に利用したとされる個室は「坊ちゃんの間」として大切に残されていますよ。
江戸っ子だった夏目漱石は、赴任先の愛媛にきてからというもの田舎での生活に馴染めなかったそうですが、それでも温泉だけは立派なものだと褒めていたそうです。
夏目漱石が温泉からの帰り道に食べたと言われる「湯晒団子(坊ちゃん団子)」は、道後温泉に行った際には是非食べてみたい一品。
湯でにさらした団子をあんこで包んだその甘い一口は、慣れない土地で辟易とする夏目漱石の癒しの一口になったのでしょうね。
「湯」に流して新しい自分になれる場所?
道後温泉は、古くからの時を経て多くの方の疲れやストレス、病などの改善に役立ってきた歴史のある温泉地です。
ちょっと疲れたなぁ、という時や悩みごとで心がどんより、なんて日には長い時をかけて人々を癒してきた湯に浸かり、全てを水ならず「湯」に流してしまいましょう。
本来の自分が持つパワーに気づかせてくれそうな、優しくも力強い印象の道後温泉。一度は行ってみたい、魅力がたっぷりの温泉地ですね。