五感に触れる、わたしの旅

地元とはきっと愛であふれている場所|みずき

わたしの地元はいわゆる「田舎」で、コンビニは車がないと行けないし、電車も一時間に一本しか走っていないような場所だ。

「田舎だから何もない。」

みんなよくそう言うし、わたしもそう思って、中高生くらいの時は都会に住むことに憧れていたこともあった。

でも大学生になって地元を離れてから、自分が生まれ育った場所の魅力を再確認して、地元が大好きなんだなとも思った。

そんな時、田舎に残り続けている周りの友達や、いわゆる都会出身の友達に「こんな田舎で」とか「田舎だから何もないよね」って言われることがあった。そしてふと考えた。「何もない」って、何を基準に「何もない」って言うんだろう。

わたしの地元には、百貨店も映画館もおしゃれなレストランもない。

でも、湖や山や川に囲まれた自然を堪能できるおだやかな暮らしと、家族のように迎えてくれるあたたかい人たちがいる。

みんな結局、ないものねだりなんだろうね。

今わたしは、リゾートバイトやワーキングホリデー制度を使って、地元を離れていろんな場所を転々としながら生活をしている。でも最近、地元を盛り上げるための活動をしたいと強く思うようになった。

大好きな地元から活気がなくなっていくのを見ると寂しくて、何かわたしにできることはないかと考えるようになった。

誰にとってもきっと「地元」という場所は、愛にあふれた場所。それが都会でも田舎でも。

その愛に気づく人が増えてほしいし、増やすためにできることをしたい。そして自分が受け取ってきた愛を返せる人間になりたい。

-END-

    Writer:みずき
  • 滋賀県長浜市出身。リゾートバイトやワーホリ制度などを生かし、相棒のフィルムカメラを片手に旅をしながら働く。日常の中で感じたことを写真や文章で表現。

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