
仕事や子育て、趣味などでついつい睡眠が不足しがちという方は多いのではないでしょうか?「朝起きたら顔や足がむくんでいた!」という方もいらっしゃいますよね。
なぜ、睡眠が不足するとむくみが顔や足に出るのかと疑問に思う方も多いと思います。
今回は睡眠が不足すると、なぜむくみが起こるのかについて解説します。また、予防のためにできる1日の過ごし方やマッサージ、注意すべきむくみについても紹介していきます。
目次
睡眠の不足がむくみの原因に!予防に役立つ1日の過ごし方

睡眠の不足が続くとむくみはもちろん疲労が溜まりやすくなります。十分な睡眠をとるための過ごし方や睡眠対策を取り入れて、効果的なむくみ予防に取り組んでみましょう。
効果的な睡眠対策と注意点
むくみ軽減に役立つ効果的な睡眠対策として、クッションなどを使用し足を高くして寝る方法があります。
心臓の位置より少し高くする、同等程度の高さにして睡眠を取ることで血液が心臓にもどりやすくなり、老廃物をスムーズに流してむくみを改善できる可能性があります。足を上げて寝る場合は、上げ過ぎないように注意しましょう。
睡眠時に弾性ストッキングを履いて寝ることも効果的とされています。ふくらはぎの筋ポンプ作用へのサポートを受けられ、血流が促(うなが)されます。
また、睡眠時間を十分に確保することも大切です。睡眠の不足が原因で疲労が溜まり、血流の流れが悪くなることでむくみの原因になる場合があります。
1日の過ごし方で足や顔のむくみ予防
むくみ予防として、今の生活習慣にすぐにでも取り入れられる対策もあります。
・入浴して体をしっかり温める
・日ごろから体を冷やさないようにする
・ストレッチや軽い運動を取り入れる
・むくみに効果的な食事をする
軽い運動にはスクワットなどがおすすめです。
また、むくみに効果的な食事として利尿作用が期待できる食材もあります。
・トウガン
・キュウリ
・ナス
・トウモロコシ
4つの食材を意識しながら、バランスの良い食事を取るように心がけましょう。
部分的にケアできる睡眠の不足からくるむくみの改善方法

睡眠の不足だけでなく「むくみ」という症状は、根本的な解決が重要です。部分的なケアも可能ですが、漢方でむくみの改善を目指す方法、ストレッチなど、自分に合った方法を取り入れて上手にむくみと付き合っていきましょう。
リンパや血流が関係!むくみの撃退方法
睡眠の不足でむくみを感じた場合には、ストレッチやマッサージが効果的です。
・足:かかとを上げ下げするストレッチが有効
・手:手や体全体を温めたあと、手のひらを揉みほぐすのが効果的
・首:首を左右に倒すしてストレッチすることでむくみの軽減に
・まぶた:まぶたの周りを円を描くように10回ほどマッサージ
症状によって使い分け、むくみの改善に役立てましょう。
症状別に見るおすすめの漢方
漢方の中には、むくみに効果を期待できる物があります。
下半身のむくみが気になる方は「防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)」がおすすめです。溜まってしまった体の水分を水分代謝に働きかけ、むくみの解消を目指します。
「当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)」は冷え性の方に効果的です。
また、「五苓散(ゴレイサン)」は水分のとり過ぎや、二日酔いのむくみ解消に期待が持てます。
医療機関の受診が必要?睡眠の不足で注意すべきむくみとは?

むくみは1日の過ごし方を改善することで予防できる可能性がありますが、注意すべきものも存在します。ほおっておくと命を危険にさらす場合もあるため注意が必要です。
むくみの症状を確認し、適切な治療を受けられるようにしましょう。
4つのむくみタイプ!潜んでいる病気の影
むくみには4つの種類があり、病気が潜んでいる可能性があります。症状がみられた場合は早めに医師の診断を受けましょう。
①体の一部で起こるむくみで指で押しても跡は残らない:アレルギー性じんま疹、じんま疹
②体の一部で起こるむくみで指で押すと跡が残る:エコノミー症候群
③全身に起こるむくみで指で押しても跡は残らない:甲状腺機能低下症
④全身に起こるむくみで指で押すと跡が残る:肝臓や腎臓、心臓系の病気
特に注意が必要なものとして、体の一部で起こり指で押すと跡が残る場合で、片方の足にだけむくみを感じるときには、血栓が血管をふさいでいる可能性があります。
すぐに医師の診断を受けることをおすすめします。
また、体の一部で起こり指で押しても跡が残らないむくみに似た症状で、血管性浮腫があります。
喉がむくむ、または腫れてしまう場合があり、最悪の場合には窒息する可能性があります。継続的に唇の周辺などにむくみや腫れを感じる場合は、救急外来を受けましょう。
むくみを繰り返す場合は遺伝性の場合も
むくみを何度も繰り返す場合は「遺伝性血管性浮腫」という病気の可能性もあります。窒息してしまうような喉の腫れが起こることもあり、とても危険です。
医師の診断と、適切な治療を受けましょう。
FAQ|睡眠の不足はむくみにつながる?
Q1:なぜ睡眠不足でむくみやすくなるの?
睡眠不足によって自律神経やホルモンのバランスが乱れて、血流やリンパの流れが滞りやすくなります。特に塩分を多く摂った日の翌日は、体が水分をため込みやすく、顔や足が腫れぼったく見える原因になります。また、夜更かしは成長ホルモンの分泌を減らし、細胞の修復や水分代謝も低下するため、むくみが残りやすくなると考えられるでしょう。
Q2:朝むくんでしまったときに即効性のある対処法は?
・温め+冷却のメリハリ:蒸しタオルで顔を温めたあと、冷水で引き締めると血流が改善されます。
・マッサージ:耳の下から鎖骨にかけてリンパを流すように優しくマッサージすると効果的。
・カリウム補給:バナナやキウイなどを朝食に取り入れると、余分な塩分を体外に排出しやすくなります。
Q3:睡眠不足のときにむくみを悪化させない食生活は?
前提として、夜食は避けてください。どうしても深夜に小腹が空いたらヨーグルトやナッツ、無塩のスープなど軽めに抑えるのがベストです。また、水分を我慢すると逆に体に水をため込むので、寝る前は常温の水を少し飲む程度にしておくとよいでしょう。
まとめ
睡眠の不足が続くと疲労が溜まり、むくみの原因になる可能性があります。
朝起きてむくみを感じた場合は、応急処置としてストレッチやマッサージで改善を目指すことが可能です。また、必要であれば漢方を取り入れつつ、1日の過ごし方を改善してみましょう。
中には危険なむくみや遺伝性の物もあり、場合によっては命を危険にさらす恐れもあるため、早めに医師の診断を受け治療する必要があります。
日ごろから睡眠の不足が起きないよう生活リズムを整えつつ、むくみ対策を上手に取り入れていきましょう。